三菱重工業のモノレール販売の試験線として大船〜湘南江の島間で開通した湘南モノレール。
サフェージュ式モノレールというぶら下がる形態のモノレール。
日立製作所が主導する跨座(こざ)式モノレール(羽田に行くまたがってる東京モノレールなど)と技術的なライバル関係。
利用客の9割が通勤通学目的。江ノ島に行くのに、大船からモノレールで行く人は、JRのフリーキップの人くらいかな。
その湘南モノレールがブレーキ故障であわや正面衝突になる事故を起こした。
ディスクブレーキの円盤24枚すべてにヒビが入っていたらしい。
ディスクブレーキというのは、電車や車、バイクに共通でタイヤと一緒に回っている金属製の円盤をはさんでブレーキをかけるというもの。
車輪が痛まないし、ブレーキの効きもいい。
湘南モノレールも当然ATSを装備している。ATSというのは(Automatic Train Stop)のことで、要するに赤信号で非常ブレーキがかかって停止するという保安設備。
日本のすべての鉄道は装備している。
しかし、ブレーキそのものが故障してしまっては、いくらATSが働こうが止まれないのだ。
動けない故障なら事故は起きない。止まれない事故は大事故になる。
では、モノレールが車両故障などで軌道上に止まってしまったらどうするか。
原則的には動ける車両が救援に向かう。電気系統のトラブル、保守のためにディーゼル式の車両もあるはず。
それを連結して最寄り駅まで引っ張ってゆくのだ。
それもできない場合は、ロープウエイにも装備されているがゴンドラをロープでつるして地上に降りる。
それは本当の非常手段だろう。
過敏性腸症候群ですぐにおなかがの痛くなるぼくには、事故そのものよりトイレがない方が恐ろしい。
モノレールが落っこちてしまうようなことは大地震以外はあり得ない。
救助もきっと2時間もあればできるでしょう。
でも、トイレは…。
おまけに湘南モノレールは大船と湘南江の島駅以外は無人駅で、トイレもない。
一日乗車券もあるらしい。JRの鎌倉・江ノ島フリーきっぷでも乗り降り自由。