OEM(Original Equipment Manufacturing)の略で、他社ブランドの製品を製造するということ。
たとえば、ぼくがパソコンを作ったとしよう。(実際作るが)
それをNECに売る。NECはそれをValueStarとして中山美穂が宣伝して売る。
同じパソコンを富士通にもおろす。そうすると富士通はFMVとして南野陽子が宣伝して売る。
このときの、ITこじまをOEM元、NECや富士通をOEM先という。
このような例はたくさんある。ここからがマニアックな話になる。
鉄道の車両もOEMの波が押し寄せてきている。JR東日本の標準形E231系という車両がある。具体的には、山手線、総武中央各駅停車、東西線乗り入れ用、千代田線乗り入れ用、東海道線、湘南新宿ライン、などなど。
いわゆる、JR東日本のデフォルトスタンダード。今までもJRの中で色違いの電車が走ることは珍しくない。
しかし、いまやそれが私鉄にも走るようになったのだ。
例をあげると、都営新宿線、相鉄線、東急線、小田急など。
要するに、JR東日本が開発したE231系という車両の、顔やイスの柄、運転関係の仕様(信号に応じて速度が勝手に落ちるとか落ちないとか)を変えて私鉄にOEM供給しているのだ。
それは何がいけないのか。
つまらない。
東急には東急らしく昔から銀色の電車が走っていたとか、小田急は白かったとか、相鉄はボタンを押すと窓が電動で開いたとか、特徴があったのです。それを少し顔を変えたくらいのJR製の車両が首都圏中走るようになったのです。
鉄道に興味がない人にとっては、電車なんてみんな同じでしょう。ところが、鉄道が好きなものにとってもみんな同じになりつつあるのです。
バブルの頃、こぞって新車両を開発し夢のようでした。現在はみんなコスト削減でコンセプトは使い捨てです。
これでは鉄道ファンは育ちません。プラレールで遊ぶ子供がいなくなる、Nゲージを集める小学生がいなくなる、しいては日本の経済が衰退してしまう。
自分の会社で走らせる車両くらい、自分のところで開発しなさい。
色に関しては西武は黄色、東急は銀、小田急と京王は白、京急は赤、法律で割り当てます。
昔は山手線はみどり、京浜東北線は青、中央線はオレンジでした。
いまや、山手線は銀、京浜東北線も銀、中央線も今年中に全部銀。みんな銀です。
唯一京急は全車両赤いです。あれは社長のポリシーで銀色もわざわざ赤く塗っているのです。
他の私鉄も京急を見習いなさい。JRに発注するなんてもってのほかです。
auが端末の開発をドコモに依頼するようなものです。
電車が同じでは、子供の個性も育ちません。