運転免許

運転免許といっても、汽車や電車の運転免許の話。
そのまえに、何でもかんでも「電車」というのは間違っている。
さすがに蒸気機関車を電車と呼ぶ人はいないが、中にはブルートレインまでも電車という人がいる。
電車とは、電気で走る列車。だから、ディーゼルエンジンで走るJR用語でいう気動車は電車ではない。
ただ、首都圏でいうと八高線の高麗川〜高崎、久留里線、鹿島臨海鉄道、烏山線などしか走っていない。
地方にゆくと、非電化区間はたくさんあるから当然のように走っているけど。
電車や汽車を運転するには、「動力車操縦者運転免許」というものが必要なのだ。
甲種と乙種、電気車と内燃車に分かれている。
甲種は路面ではない鉄道、乙種が軌道法を受けるいわゆる路面電車。
電気車は電車や電気機関車、内燃車はディーゼルや蒸気機関車。
だから、山手線などは甲種電気車だし、広電のような路面電車は乙種電気車。
最近現れたハイブリッドのディーゼルカーは、エンジンで発電してモーターを回すのでおそらく内燃車なのだろう。
この免許を取るには、端的にいえば鉄道会社に就職するしかない。
そこで研修を受けて試験を受ける。
受けるといっても、鮫洲や府中に行くわけでなく指定を受けているので鉄道会社の中で受験することが出来る。
おもしろいのは、その法律の中で、公営交通は免許の取得を免除されているのだ。
つまり、東京都交通局とか、名古屋市交通局などの都営や市営交通の運転士は免許がなくても運転できるのだ。
もちろん、研修があって免許を持っている人間と同等以上の能力や知識を持っている。
ただし、この制度が出来たときにまだまだ路面電車が健在だったので、乙種については免許を取らないといけない。
つまり、都営地下鉄の運転士は全員無免許(他の鉄道会社から来た人がいれば持ってるかも)。
でも、都電の運転士は乙種電気車の免許を持っているのである。
乙種電気車の養成所は東京都と函館市、札幌市にしかない。
公営交通の路面電車はそれしかないから。
余談だけど、都営三田線が何年か前にワンマン運転を行うようになって、車掌が大量に余った。
その車掌たちが、大江戸線の運転士になった。
だから、大江戸線の運転士は募集しなかったらしい。
その大江戸線は、ATO(Automatic Train Operation)を採用していて要するに自動運転。
運転士はドアの開け閉めと、発車から次の駅の停止までボタンを一回押すだけ。
信号での減速や加速、駅での停止位置に正確に止まるまで全部自動なのだ。
東京メトロ南北線と都営三田線も採用している。
東京メトロ銀座線は駅に止まるのだけ自動で、車でいうアクセルは運転士がマニュアルで行っている。
東急線の一部も採用している。
主に、列車やホームが短くて、正確に停止しないといけなくなり運転士の負担が大きくなるのを軽減するため。
やってみるとわかるけど、列車の運転はブレーキがすべてで意外に難しい。
ホームに正確に止めるには、ホームに入ったあたりからブレーキをかけないと止まりきれない。
運手士によってうまい下手があって、乗り心地にも特に止まるときに大きな差が出る。
まあぼくは誰にも迷惑をかけない、パソコン上で運転するだけでがまんします。
もちろん「出発進行快特、次京急川崎停車!」なんて声は出してませんよ。

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