一言でビールと言っても、庶民の飲むものには本来のビール、発泡酒、第三のビールといわれる3種類があり、税率も3種類存在する。
原材料として麦芽をどれだけ使用しているか、ビールの原料以外で作っているかで区分する。
つまり、ビールを焼酎で薄めて原料の麦芽の比率を25%以下まで下げたものがが発泡酒、麦芽を使用せず他の原材料でビールのような味のものを作ったものが第三のビールということになる。
350ミリリットル1缶あたり、ビールが78円、発泡酒が47円、第三のビールが28円の税がかかっている。
ビールにいたっては、46.6%、発泡酒で33%税金になる。
ビールの税率は諸外国でもきわめて高く、ドイツの17倍、アメリカでも10倍以上だ。
これらの税率を55円くらいで一本化しよう、来年あたりに実現しそうになってきた。
単純計算ではビールが22円値下げ、発泡酒8円値上げ、第三のビールは27円値上げになる。
すると今度はチューハイの税率が安すぎるので、調整という名の下で税率が上げられる。
第三のビールなど、麦芽を使わないでビールの味を作り出すなど、戦時中の物不足の時のような努力を強いられている。税金を逃れるためという理由で企業努力が間違った方向に強制されているのは明らか。
世界に通用するおいしいビールを造る技術はあるのに、いかに麦芽を使わずにビールのような味のものをつくるかなど、不毛な努力。
日本の酒文化は国税庁の税制度によってすべてつぶされている。
税率は一本化して、40円程度まで下げるべき。
第三のビールがこれだけ売れるという時点で、味などどうでもいい人々が日本にはたくさんいる気もする。