相鉄の車掌がキセル(不正乗車)をして懲戒解雇処分になった。
車掌は東京に住んでいて、志村坂上〜泉岳寺の定期券を所持していた。
泉岳寺にしたのは、京急の始発が泉岳寺駅だからだろう。
職場の横浜駅から帰りは座りたかったので、東横線で帰っていた。
東横線は最低区間の乗車券で入場する。
武蔵小杉と目黒で乗り換えると、改札を通らずに志村坂上駅(都営三田線)まで行くことができる。
志村坂上駅で出場するときが問題。
自動改札が普及した今、定期券に入場記録が入っていなければ出場できない(ピンポンが鳴る)
ではこの車掌はどうして出場したか。
ここで予備知識が必要になる。
定期券を2枚に分けると安くなる、4線以上乗り継いでいるなどの理由の定期券でも自動改札を通れるようにできる。
実は、駅の機械で処理すれば入場記録が入っていなくても出られるようにできるのだ。
2枚の定期はひとつの駅でしか入場も出場をしてもエラーにならないようにできる。
その処理を、自社の駅(相鉄の駅)で同僚に頼んでやってもらっていたらしい。
おそらく、同僚に頼むときはもう一枚定期券があることにしていたのだろう。
つまり、たとえば2枚の連続する定期券を駅で処理してもらうとキセルができるようになってしまうのだ。
この車掌は、横浜に行くときは京急を使っていたらしい。
泉岳寺から横浜は回数券を使っていたそうだ。
仕事の帰りに東横線の最低運賃と目黒までの運賃の差額と都営地下鉄目黒〜三田間の運賃をごまかしていたことになる。
どうして発覚したのか。
ニュースの簡単な解説ではわかりにくかったので、解説してみた。
都営地下鉄の定期券の処理を、相鉄線でもできるというのは知らなかった。
直接乗り入れてなくても、連絡定期券は買えるからだろう。
2枚(2社)定期を買って処理してもらい、片方(一社)払い戻すとわかるのだろうか。
2枚とも処理しているから、1枚払い戻す時点で発覚するか。
本件とはまったく関係ないが、先日Suica定期券を磁気定期券に変更した。
別に違法性は全くないが、ここでは説明しない。