一生の間でいちばん怖い地震だった

揺れはどんどん強くなった。
雑務と旅行の準備で出遅れて、事務所には行っていなかったのが幸いした。
三面あるサッシのすべてが、開いたり閉まったり、すごい状態。
さらに家の大きめの木戸も開いたり閉まったり大変状況。
玄関のドアを開けると、あちらこちらで悲鳴が聞こえる。
地上からおよそ70メートルの32階は、揺れる揺れる。
フェリーを思い出した。
壁はミシミシと言いながら、あとで見てみるとクロスが何メートルにもわたって破れてるじゃないか。
玄関から出てみると、エレベーターは止まり、防火扉も閉まってる。
出入りのない感じの高層住宅は、異様なムード。
外を見るとお台場方面に黒い煙が上がっている。
京浜東北線と横浜線は線路上に停止している。
国道は普通に自動車が走っているが、市営バスはすべて運休している。
各鉄道事業者は、これから職員を歩かせてすべての線路を点検する。
この作業には相当時間がかかるので、あと数時間は運転再開できないだろう。
15階に住んでいたときは階段で上り下りしたことがあるが、32階では気力がない。
外から玄関を見ると、今日なのかは不明だが壁にひびが入ってる。
塗装片が落ちているのは今日の地震のせいだろう。
こんなものはたいしたことない。
津波で家が流されたり、命を落として人もいる。
地震は怖い…あらためて思い知った。

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