ろくろは「碾く(ひく)」と表現する。回すとはいわない。
豆を碾くのと同じ意味だが、少しニュアンスが違う。
まえに先生に言われたとおり、この碾く作業までの準備が難しい。
粘土をろくろにドスンと置いて、叩いて山を作る。
濡らした手で粘土を上げ下げして中心を決める。
ここまででかなり作品の出来が決まってしまう。
中心がずれていると、ウワンウワンというように粘土が回ってしまう。
ロクロなのに丸くない作品ができあがる。
湯のみの縁が斜めになる。
粘土を練る(これは機械がやってくれる)、ロクロに粘土をセットする(土殺し)これが難しいのは想像できなかった。
なんとなく作品はできて、釉薬をかけて焼けばそれなりのものはできる。
さすが人生を賭ける人すらいる世界、果てしない。