九州料理のお店でエツ子の唐揚げを食べた。
エツ子とはエツ(斉魚)という魚の当歳魚(今年生まれた魚)のことで、エツはカタクチイワシの仲間。
(写真:水資源機構筑後大堰管理所)
日本では筑後川にしかいない絶滅危惧種で、全長40センチにもなる。
葦(よし)の葉によく似ていて、ある僧侶が旅をしていると川の渡し賃が払えず、蘆の葉を川に流すと、このエツになって貧しい漁師が生活に困ることはなくなったという伝説が残っていて、そのときの僧侶とは弘法大師である。
イワシと同じく鮮度が落ちるのが早いので、夏の季節には川の上の船でエツ料理を楽しむことができる。地元では特別な魚なのだろう。
佐賀県の割烹津田屋では、エツづくしもあるみたい。
小骨が多いので、骨切りをするのが一般的で、この写真からもわかる。
全国にはまだまだ見たことも食べたことも、知らない料理・食材がたくさんある。