深刻な事故を起こしたツアーバス。
高速バスとの違いは何か、基本的なことから整理してみましょう。
高速バスは道路運送法に基づいて、路線免許を申請して運転します。
いわゆる、路線バス(乗合いバス)が高速道路を走るもの。
ツアーバスは、旅行会社が企画募集して、移動の手段がバスであるもの。
ハマトラベルがお客さんを集めて、ハマトラベルがバス会社を手配するのです。
移動のバスが全面に出ていて、東京駅集合、大阪駅解散というようになっているわけです。
つまり、事故が起きれば弊社の責任です。
反対に、お客様には旅行業法に基づいた補償しかされません。
特別補償既定では死亡時2500万円。
旅行会社から2500万円支払われて、あとはバス会社を訴えるなりするしかありません。
バス会社が倒産したら、すべて終わりでしょう。
もともと、ツアーバスに参入しているバスは、営業力があまりないバス会社です。
安い運賃で請け負っているのです。
小さなバス会社では乗務員不足で、常時募集中です。
賃金が安く、労働条件が悪いので定着しないのです。
そうなると、乗務員の質も低下します。
極端な話、今日大型二種免許を取れば、明日から乗務することもできるでしょう。
大手私鉄やJRバスなどは、路線バスや観光バスの経験がある程度以上なければ高速バスには乗務できません。
夜行高速バスなどは運転士のベテランが乗務していることになっています。
高速バスと、ツアーバスは同じバスであってもまったく性質の異なるものと理解しておかないといけません。