料理は嫌いではないので、お店のカウンターで料理を作るのを見るのは飽きない。
今日はわざわざカウンターに座れと調査会社からお達しがあったので、目の前の席に座る。
気になったのは、豚の生肉をあつかった手で、そのまま盛りつけをしているところ。
生肉をあつかったら、包丁や手を洗わなければいけないはず。
見えないところならまだしも、見えるところで行っている時点で誤っている認識はないのだろう。
このお店の客単価はおよそ5000円で、コースのメインは6000円くらい。
素材にこだわり、などと書いているわりには1000円の比内地鶏玉子焼きは、液卵。
あらかじめ割ってある卵液がペットボトルに入っているものを使用していた。
だし汁を入れている感じもなかったので、だし汁もあらかじめ入っているのか、入れないのか。
玉子焼きというと、銅の四角いフライパンのような器具で焼くのかと思ったら、横長の鉄板にザーッと流して、右からくるくると巻いて、はみ出た部分は切って中に入れてしまう。
どうやって作っても味は変わらないかもしれないが、液卵はどうなのだろう。
ドレッシングや和え物などのタレも、プラスティック容器から出す業務用ばかりだった。
宴会メニューの豚の鉄板焼きとズッキーニのなんとかも、肉は蒸したものを鉄板のお皿にのせたものだし。
はっきりいって、わざわざ見せるほどのキッチンではない。
それなりのお値段の店なのに、結局はチェーンの居酒屋と大差がないなと思った夜だった。