社長がうちにやってきて、先日の稚内行欠航の話をしたら、社長夫妻はもっと不幸だった。
セブに研修旅行(という名の単なる観光旅行)に行くために、自宅のある大船から横須賀・総武快速線の快速エアポート成田のグリーン車で向かったそうだ。ここで成田エキスプレスを選ばなかったのが運のツキ。NEXきっぷを使用すれば往復グリーン車と大差はないのに。
大船→成田空港(快速エアポート)グリーン料金込み、3248円(ICカード)約2時間20分
大船=成田空港往復、成田エキスプレスが利用できるNEXきっぷ6380円約1時間50分
乗っていた車両なのか先行の車両なのか聞かなかったが、佐倉駅付近の踏切で立ち往生してしまったそうだ。踏切での人身事故なので運転再開まで1時間半以上かかり、飛行機には間に合わず、航空会社には買い直すしかない、93000円だと言われたのでそのまま帰ってきたそうだ。
今更だが、どうしたらよかったか。ひとつ方法があるとしたら、車掌に申し出て乗務員室からこっそり降ろしてもらうこと。トイレのない編成の場合、申し出れば降ろしてくれることになっている。飛行機に間に合わないというのも、これに近い非常事態ではないだろうか。
実際には車掌の判断ではできなくて、無線で指令所に連絡して、指令の判断に従うことになる。
乗務員室から降ろしてもらえた人がいるみたい。
http://anire.jp/kanagawa-yokohama-narita/
エアポート成田は原則15両で、救護活動をしていると車掌もどこにいるかわかりませんが、前なら運転士もいますから、とにかく相談してみることだ。
ただ、頼りにならないこともあるので、強く主張した方がいい。
大阪方面から東京に帰るときに、大阪駅で運転を見合わせた。このあと大垣まで乗り継いで、大垣から夜行快速ムーンライトながらに乗る予定。大垣で1時間以上は余裕があったのだが、このときも踏切に飛び込んだバカのおかげでかなり長時間止まっている。混雑した車両から一度ホームに降りて、一番後ろの車両に事情を話した。
指令に伝えるが保証はできないと。
結局大阪駅で2時間近く停車し、米原から最終電車の大垣行に間に合ったので車掌に聞くと、ムーンライトながらは定刻に出発したと。
大垣から名古屋までは臨時列車が運転されたので、岐阜で降りて東横インに泊まったことがある。
普通列車や青春18きっぷ利用はほぼ救済されないが、特急列車や新幹線は何らかの救済措置が取られることもある。とにかく早めに車掌に相談すること。鉄道の世界で出世するには車掌経験が必要だそうだ。現場でひとりで解決する能力が身につくからだそうだ。乗客に文句を言われ、指令に判断をあおぐとしても現場での判断も大切になる。
社長はもと国鉄マンなのだが、車掌のためにはおとなしくするというJRにとって良いお客様になってしまった。