ヒマラヤ山系氏の随筆の話について考える

内田百閒と一緒に旅行をした、ヒマラヤ山系こと平山三郎氏の記した実録阿房列車先生に出てきた話。

三人で或る旅館に行って、払いが計三十円だというから、一人十円ずつ出した。それを受けとった女中が帳場へ持って行ったら、サービスだといって五円負けてくれた。女中はその五円を客へ返しに戻る途中、二円だけ頭をハネて、客に三円返したのです。客の方は三円返ってきたから、一円ずつ別けて、一人の負担は九円。
一人九円で、三九、二十七円。それに女中が失敬した二円を加えて〆て二十九円。実際には三十円出しているのに、一円足りないじゃありませんか。

よく考えないと、間違いが指摘できない。
27円支払ったとあるが、これがいまどこにあるか考える。
帳場に25円、女中の懐に2円、三人で3円。合計すると30円になるので間違っていない。

三人が支払った27円の中に女中の懐の2円が含まれているので、2円を足すのが間違っている。

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