限定発売されているのを手に入れた。
立ち飲みや下町の居酒屋を中心に、飲食店向けに発売されているサッポロラガービール。
ラガービールとは下面発酵させて低温熟成させたもの。上面発酵させたビールは、エール。
結局なにが違うのか
サッポロラガー、通称赤星といわれているこのビール、何が違うのか。
大手ビール会社から売られているビールは非熱処理ビール、つまりほとんどが生ビールであるが、サッポロラガーとキリンクラシックラガーだけが熱処理しているビール。
ビールは熟成が進んだ状態で出荷してしまうとさらに熟成が進み、本来のビールの味を損なってしまう。そこで酵素の活性を抑えるために、熱処理で酵素の働きを止めていた。現在はろ過の技術が進歩したので、熱処理せずにろ過で酵母を取り除いている。
居酒屋でジョッキで飲むだけが生ビールではない
大手三社のビールで非熱処理は2種類だけなので、その他はすべて缶でも瓶でも生ビールが入っている。居酒屋の樽からサーバーを通して提供されるものと、缶や瓶の中身はまったく同じ。ただ、サーバーのレバーを上に上げると泡だけが出るしくみになっているので、クリーミーな泡が違う。
やたらとこの赤星をありがたがるが、味のある伝統的居酒屋に置いてあるからという付加価値が中心で、もちろん味に違いがあるが、やはり生ビールの方がおいしいがする。ただ、絶対非熱処理の方がおいしいというものでもないので、好みの問題だろう。瓶と缶は中身がまったく一緒でも瓶ビールの方がおいしく感じるのも同じだろう。缶ビールと瓶ビールは注いだときの泡の感じが違うので、そのせいで味の違いがあるように感じる気もする。
日本人の全体的な味の嗜好では、あまり苦くなくさっぱりした味のビールが好まれる傾向にある。サッポロラガーやキリンクラシックラガーは真逆な味なので、酒飲みのプライドをくすぐるのかもしれない。