週刊誌の見出しからだが、八戸市の美人市議が後援会ともめている。
彼女はお父さんが市議で、地盤を引き継いだ。
だから、美人だから市議になれたわけでもない。
選挙には3バンという「看板」「地盤」「カバン」がある。
つまり、知名度、地元での支持組織、お金の3つが必要なのである。
後援会長がついに公職選挙法違反で告発へ、などと書いてあった。
実は、公職選挙法に違反していない候補者などほとんどいない。
たとえば、総選挙が近づき駅頭(駅での街頭演説)をする候補者が増えてきた。
近くには幟(のぼり)があるが、おそらく名前が書いてある。
厳密に言うと、これは選挙法の事前運動の禁止に抵触する。
つまり、公示前に選挙に出ますよ、選挙に出ますからよろしく、と言ってはいけないのである。
だから、幟に名前を書いてはいけないし、名前の連呼もいけない。
暴言にも近いが、有権者の大半は政治意識が低い。
選挙違反になるから自分の名前は言わない、幟に名前を載せない、それでは結局勝てない。
大したことを演説していなくても、名前を連呼して立派なチラシを配った方が通ってしまう。
要するに、後援会長が告発しなくても選挙違反は誰でもしていますよ、ということ。
国会議員の先生が言っていた。選挙法は議員が作っているのだからいくらでも抜け道はあると。
ぼくも選挙違反、とまでいかなくてもグレーゾーンのことはやった。
ええ、生き方そのものがグレーゾーンですとも。
日本は法治国家ですから。罪刑法定主義。疑わしきは罰せず。