JR常磐線金町駅から歩く
寅さんは江戸川のほとりを歩いて帰ってきたり、歩いて柴又を出て行くシーンがある。
あれは金町駅に行くはずなので、あえて金町駅から行ってみよう。
道路一本へだてて京成金町駅がある
元々は人車鉄道であった金町線、寅さん記念館に原寸大模型が展示してある。
京成本線京成高砂駅で本線から別れて、柴又、京成金町の3駅からなる路線。単線で、中間の柴又ですれ違う。
つまり、金町と京成高砂で列車が同時に出発して、中間の柴又駅ですれ違うということ。
2010年に京成高砂駅の金町線が高架化して、本線からの直通運転がなくなりすべて折り返し運転の運用に変わった。それ以前は京急線からも金町へ年末年始に臨時列車が運転された。
柴又までは徒歩20分くらいなので、必ず上下線の列車が見られる。
この編成は6両編成から付随車を抜いてすべてモーター車になったパワフルな編成で、ターボ君とあだ名がついている。
先日は京急線沿線の車両工場で完成した新車を引き取りにやってきた。
今日はこの2編成が折り返し運転される。
歩く道の大半を占める、金町浄水場。
数年前からセキュリティ上の理由で見学を受け付けていない(社会科見学はやっているかも)
今でも目の前の江戸川から取水しているが、高度成長時代に江戸川は汚れて、水道水もカビ臭などひどく、当時の厚生省が発足した「おいしい水研究会」で日本一まずい水と評された。
その後、高度ろ過装置など日本技術の粋を集めておいしい水道水が作られるようになった。
ひたすらまっすぐ、線路沿いを歩くと柴又に到着。
寅さん記念館
自治体である葛飾区が経営、少し珍しい。
松竹大船撮影所が閉鎖されることになって、ここに移動された、とらや(くるまや)のセット。
記憶の限り、この作業場のシーンはない。職人さんがいる設定の作品はあった。
印刷機も展示してある。
実際は柴又~金町を人が押して動かす人車鉄道の帝釈人車鉄道が起源で、1897年開通。その後、後の国鉄の日本鉄道の金町と京成電気軌道の高砂を結ぶ鉄道に譲渡された。
映画に登場した小道具も展示。
昔は旅に時計を持っていったっけ。小さいトラベルウオッチというものもあった。
となりの建物が山田洋次ミュージアム
今までの作品の予告編も見られる。山田洋次監督は東大法学部卒。すごいインテリ。
ぼくの作品の主人公は高学歴や権力者はひとりもいない、とあった。
このまま金町から帰るので、柴又駅へ。
駅前の店舗が取り壊しになっていて、吉田類の酒場放浪記に出てきたお店も移転していた。
大正末期に建てられた山本亭
カメラの部品メーカーを経営していた山本氏の邸宅。一階部分は120坪で和洋折衷の建築。
古民家や古い家は好きだ。泊まってみたい。
一通り見学して江戸川へ
どっぷり寅さんの世界に浸った一日。
涼しくなったらまた来よう。